グルメ・クッキング

甘味と香りバツグンの鶴岡産だだちゃ豆

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読者さんから「だだちゃ豆」を送っていただいた。

「菅原貢」さんという生産者名がしっかり入った山形県鶴岡産のだだちゃ豆だ。
送って下さったのはご本人と奥様。

さっそく、袋に書いてある指示通りに茹でてみた。

・まずは少し水を入れた大きめのボウルにだだちゃ豆を入れ、ゴシゴシと強めに洗ってサヤの毛を落とす。
・鍋にたっぷりのお湯を沸かす。その際、塩を少々入れる。
・沸騰したらだだちゃ豆を投入。3分弱茹でる。
・茹で上がったら素早くザルにあけ、氷水にさっと通して熱を冷ます(変色を防ぐ)。
・あとは、水を切って、塩をふって出来上がり。

もう、茹でてる時から、いつも食べてるような冷凍枝豆とは全然違う香りがただよう。
ふわ〜〜っと鼻と喉の奥をくすぐるようなグリーンで甘い香り(表現が下手だ……)。

プチッとサヤを指で押して、豆を出してほおばる。
噛むと、さっきの香りが三倍増でふわあ〜〜っと口中に広がる。
いやいや、枝豆ってこんなに香りと風味が豊かなのか!

そして甘い!
せっかくだから塩も沖縄のちょっといいやつを使ったが、自然な塩味とだだちゃ豆の甘さが実に合う!
うまい!これは食べ出したら止まらんわ。
ビール飲むのも忘れて食べ続けてしまいました。

これでずんだ餅も作りたくなってしまった。
以前、スーパーの冷凍枝豆で作ったけど、あれでもけっこううまかったから、このだだちゃ豆で作ったら豆本来の甘さと風味がすんごいことになりそう。

いやいや、本当にありがとうございました。
また、エネルギーをいただきました!
仕事、頑張ります!

(追記)
宮城の蔵人さんからご指摘があり、「だだ茶豆」ではなく、「だだちゃ豆」とのこと。
「だだちゃ」の意味は、庄内弁で「お父ちゃん」だそうな。
お母ちゃんは「ががちゃ」だそうです。

完全に勘違いしておりました。
袋にも「だだちゃ豆」と書かれているのに、大ボケでした。
申し訳ありません。>菅原貢様、奥様
ご指摘感謝です。>宮城の蔵人さん

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「吟」のこと

名古屋に「吟」という店がある。最近知ったが、正式名称は「美食倶楽部 吟」というらしい。
ここはもう15年以上前から、年に数回、主に編集さんとの打ち合わせの時に使わせていただいている。
一度行くと、次の打ち合わせの時にも「また『吟』でどうですか?」って感じで編集さんがリクエストしてくる。
大御所ならともかく、私程度のマンガ家の場合、打ち合わせの時は私の方が東京に出向くのが普通だと思う。
でも、「吟」に行きたくてわざわざ名古屋への出張打ち合わせってことで泊まりで来てくれたりする。
中日新聞の記者さんとの顔合わせ、打ち合わせなどでも何回か行った。

料金はちょっと高い。ここの料理とお酒を堪能したかったら最低1万円くらいは覚悟しなくちゃいけない。
でも、それ以上の価値がある。

メニューのメインは牛肉だ。これはもうすごいの一言。人間で言えば指紋にあたる「鼻紋」が捺してある血統書付きの飛び飛び級の和牛だ。血統書には父親が但馬牛の太郎、母親が花子、みたいに親の鼻紋まで捺してある。
こういう牛を1頭丸ごと買って捌いてもらい、内臓他の部位は別のお店に卸したりしてコストダウンをはかっているそうだ。
普通はこの手の最高級の牛肉は1万円では食べられない。多分、叶姉妹が食べてるようなランクの肉だと思う。

肉には見事なサシが入っていて、生でも食べられる。脂は舌の温度で溶けて旨味が広がる。軽く炭火であぶって、ワサビを載せて、醤油ベースのあっさりしたタレ(もしくは塩だけでもいい)をちょっとつけて食べると最高だ。もう、どんだけうまいか。
ある編集さんは「叙々苑の一番高級なとこのよりうまい」と言っていた。

ここのすごさは肉だけではない。魚介系の料理も超一級。漁師から直接買うので新鮮さは折り紙付き。それを、素材の味をそのまま活かした和食やイタリアンなどで食べさせてくれる。40歳過ぎてから肉をたくさん食べられなくなった私や私より年上の編集さんなどはこっちの料理が主に目当てだ。メニューはバラエティに富んでおり、私の場合、毎回マスターにお任せ。次は何が出てくるかわくわくして、あんまり打ち合わせが進まないが気にしない(笑)。最近はマスターが自分で農地に野菜も作り始めて、野菜の味を活かした料理も出る。

酒は一時期よりは日本酒の種類が減ったが、最近、「飛露喜」が定期的に入るようになったそうで、次に行く時が楽しみだ。タイミングが合えば「十四代」も飲める。焼酎もたくさんあって、「越の寒梅乙焼酎」とかもある。

「吟」は名古屋ではあんまり知られていないかもしれない。「穴場」と言うか「隠れ家」的な店なのかな。全国いろんな地域から人づてに聞いてやってくるお客さんもけっこういるみたいだ。名古屋のスタンダードである、濃い味ではないので、名古屋人に大流行りということにはならないようだが、あんまり流行って味が変わっちゃったり、打ち合わせの時に予約が取れないと困るので、このまま隠れ家でいてほしい。

私はといえば、これからも「吟」に行けるように、売れるマンガを描かなくちゃ(笑)。

美食倶楽部「吟」
愛知県名古屋市港区東海通3丁目6-1
052-653-1122
定休日毎週木曜
営業時間午後6時くらい〜

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