大槻義彦教授の科学観には哲学がない
テレビ等で有名な早稲田大学名誉教授の大槻義彦さんと作家の山口敏太郎さんがバトルをしているようだ。
http://npn.co.jp/article/detail/25328589/
で、このバトル自体には特に興味はないのだが、大槻さんのブログを読みに行ってみて、ちょっと気になることがあった。
2010年12月10日 の記事【科学観の教育】で大槻さんは以下のようなことをおっしゃっている。(以下、引用部分は青字)
まったく同感です。日本の教育は哲学不在です。
世界観、宇宙観、物質観、生命観など哲学にふれることなく、ただ『実学』の教育がこの国の伝統的な教育でした。これは、明治以来の『富国強兵』の教育の中心でした。
つまりこの国では、ものを考えない教育が行われてきたのです。そのほうが余計な批判も起こらず、国を強くするためには必要でした。
しかし、今、このような哲学不在の教育の破綻が起こりつつあります。
これにはある程度賛成だ(学校教育に哲学が不在という部分)。
フランスなどは小学校から哲学の授業をやっているそうだし、日本も世界観、宇宙観、物質観、生命観などを子供の頃からしっかり教えればいいのにと常々思っている。
しかし、大槻さんはこの記事に関連して、2010年12月21日 (火)【哲学書】の記事で、読者から寄せられた以下の希望、
それならこの記事の内容に相応しいおすすめの哲学書などがあればぜひとも紹介していただきたいです。
に対して、
とくにお薦めするほどの哲学書は知りませんが、若い頃とくに熱心に読んだのはエンゲルスのもので、唯物論、唯物弁証法などを勉強しました。
としか答えていない。
エンゲルスの唯物論だけで子供〜学生達が世界観、宇宙観、物質観、生命観など を勉強って、それはあまりに偏り過ぎた思想教育ではあるまいか。
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