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一色登希彦さんとのやり取り2回目

昨日の私のエントリー「一色登希彦さんからご意見をいただいた」に対し、さらに一色登希彦さんからの反論「須賀原洋行さんのブログのご意見拝読しました。/その2」をいただいた。

どうにも噛み合わないなあ、と思って読み進んでいたが、この議論を読んでいた方がツイッターで反応して下さり、私の本意が一色さんに伝わったようで、1対1のやり取りは難しいことを痛感した。

で、議論だが、一色さんもおっしゃっている通り、双方、おおむね主張は出尽くしていると思うのだが、一色さんの追記の部分でまだ私の本意が伝わっていないところがあるので書いておこうと思う。
いい具合に一色さんが収束して下さっているのに、さらに書いてしまうのが私のKYなところなのだが、見せかけの融和はもっとイヤなので。
(以下、引用部は青字。)

ただ同時に「漫画onWeb」というものが、須賀原さんには申しわけないですが佐藤さんの「感情」を抜いてはやはり存在しえなかったと思います。
ですので佐藤さんに「感情を抜きにしてやってくれ」と我々が求めるのは酷だと自分は考えます。
それでも、読者さんお客さんに向けての誠意は佐藤さんは保っていますし、「漫画onWeb」の佇まい自体も決して「感情的」ではありません。

私はむしろ、佐藤さんがご自身の感情を一般読者にも明白に個人的感情としてサイト上で吐露していたのなら、編集者(直接の当事者はともかく)も私も不快になったり参加を怖くなったりしなかったと思います。
「佐藤さん、お気の毒」で済んでいたはず。

しかし、佐藤さんは一見、一般読者達にはさほど感情的には見えない表現でいかにも「業界の実態」みたいなものを暴露マンガや日記やツイッターで語ります。

私やまともな編集者から見ると、佐藤さんが個人的に体験したごく一部の編集者との関係における個人的イザコザやそれによって持つに至った個人的感情に過ぎないものを、(一色さんが使われる言葉をお借りすると)「一般化」して「(客観的な立場からの)告発」の形を取るのです。

多くの一般読者は、「編集者ってあんなひどい態度でマンガ家に接してるんだ」「出版社ってマンガ家から搾取しまくりなんだ」と思うでしょう。

「出版業界で描いていてもマンガ家は自分の儲けを中抜きされ恒常的に搾取され続けるだけ、編集者は自分の心を疲弊させるだけの存在、だから個人サイトを立ち上げたんだ、やっと本当の自由を手に入れた、もはや紙の出版社の終わりの始まりだ」という空気を作り、それを漫画onWebの駆動エネルギーにしているように私には見えるのです。

これはとばっちりを食う多くの編集者、マンガ家にとっては迷惑な話です。
(実際のマンガ出版業界についての私の見解はこれまでにこのブログで何回も書いてきたので今回は省きます。未読の方は「マンガ業界」や「仕事」のカテゴリーをご覧下さい。)
だから、佐藤さんが「一般化」しようとしたことに対して、それとは別の私の見方をぶつけることで「相対化」されるかもしれないという期待が私にはあります。

佐藤さんに対して、 「安心して参加したいからアナタ我慢して紳士でいなさい」と求めることは、僕は出来ません。

公的な告発、義憤ならばそれでいいと思いますが……。
私から見れば私怨にしか見えませんので、努めて謙虚にし、周りに悟られないような形で私怨は心の中のエネルギーにしといたほうがいいのにと思います。

そもそも、佐藤さんが一番望んでおられることは、より多くのマンガ家を集めてサイトが大評判となり大繁盛することのはず。
それさえ実現すれば、私怨なんか「そういえばそんな気持ちの時があったなあ」で終わってしまうはず。

今やっているような言動は、ネットで話題になって一時的にサイトアクセスを増やしたり、一時的なストレス解消にはなっても、結局は「人を呪えば穴二つ」に陥るだけだと思います。

これで私の方は今回のやりとりを終わりにいたします。
もちろん、一色さんのさらなる反論を妨げるものではありません。
私の方はこれ以上は書かず、あとは読んで下さっている方々それぞれの判断にお任せします。

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