« 2009年12月 | トップページ | 2010年2月 »

2010年1月

たけくまメモに相変わらず疑問を感じた

たけくまメモの最新エントリー、「それでも出版社が「生き残る」としたら」
を読んだ。

どんな予測と論理構成で企業によるマンガ出版生き残りの可能性を論じるのだろうと興味深く読み進んでいったのだが、マンガ出版に関してというよりは、書籍の出版全体を視野に入れての、それも「出版責任」論だったので、ちょっと意外だった。

竹熊氏は「内容に対するクレーム対応(著作権侵害、猥褻関係、名誉毀損その他)などのリスク管理」 をかなり重要視しているようだ。

確かにそれに関するいろんな事例が過去にニュースで報じられてはいるが、報道されるから目立つだけであって、これから電子出版に移行し個人配信時代になったとして、それが主要な問題になると私は思えない。

それに、クレームというのは企業出版社が出版物を出しているからつくという性質もあると思う。
企業としての出版社が出す、全国の書店に並ぶような本や雑誌に、ある人やある団体にとって迷惑な記事や表現が載っていたような場合にクレームはつきやすいのであって、個人配信社会になった場合に一つ一つの著作物がターゲットになって同じような状況が生じるとは考えにくい。

もし、そうなら、現在のブログ乱立の状況下において、日本中が訴訟祭りになっているはずだ。

続きを読む "たけくまメモに相変わらず疑問を感じた"

| | トラックバック (0)

近未来のマンガ界は都市?砂漠?

きのう発売されたiPadだが、前からわかっていたこととはいえ、まだまだ紙の書籍や雑誌の代わりとはいかないようだ。

ペラペラで、丸めたり軽く折り畳んだりできる本格的なペーパータイプまでいかなくても、せめて下敷きを持ち歩く程度にはならないとマンガファンの大移動とはいかないだろう。

大手〜中堅出版社はすでにこれまで10年くらいかけてオンラインコミック書店(イーブックJapanやRenta!など)やネット雑誌(モーニングツーをiPhoneで配信するとかミチャオなど)を模索してきた。
紙からネットへのメディア移行を見越して、ソフト的なインフラ構築はかなり進めてきたわけだ。

だが、それも、紙に限りなく近いハードが出来上がり、普及しないことには金を生む本格ビジネスにはなり得ない。

出版社としては、今後出てくるどんなハードと組むか、そしてそれにどう先行投資していくか悩みどころだろう。
すでに大手出版社では、お偉いさん達が連日議論を重ねているようである。

続きを読む "近未来のマンガ界は都市?砂漠?"

| | トラックバック (0)

政権交代らしさはいつ発揮されるのか

昼頃起きてgooのメールボックスを開いたら、いつもより受信数が多いので、もしやと思ってブログのアクセス解析を見てみた。
いつもの10倍くらいアクセスが伸びてて驚いた。

どうやら昨日の「森まさこ」関連のエントリーが2ちゃんねるのニュー速+にコピペされたようだ。
あの、参院予算委員長による露骨な運営姿勢には多くの人が同じ思いを抱いたようで、やっぱみんなちゃんと見るとこ見てるんだなあと安心した(笑)。

ところで、メールの中に、昨日のエントリーの、
政権交代したんだなあ、と感じたのは例の「事業仕分け」くらいだ。
これはたしかに、自民党政権時代が続く限りやらなかったんだろうなあ、と私も思った。

の部分にツッコミを下さった人がいた。

>自民党時代には「やらなかったのではなくやってるところを
>見せてなかった」だけのことですから・・・

これは知ってました。
TVタックルでも「みんなの党」の渡辺喜美が、
「民主党は官僚を体育館の中に集めて公開で責めたが、自民党時代は体育館の裏に呼んでボコボコにしていた」
と言っていたし(笑)。
私が言いたかったのは、「民主党はいろいろ表に正々堂々と示す姿勢はありそう(と国民は最初思ったんじゃないか)」ということです。
さらに、仕分けて切ったはずのものがたくさん復活したことや、結局総予算は増えちゃったこともニュースで知ってます。

続きを読む "政権交代らしさはいつ発揮されるのか"

| | トラックバック (0)

簗瀬参院予算委員長に失望した

今日から『実在ガキんちょ日記』の下描きなので、ずっと国会中継のやり取りをテレビで聞いていたが、相変わらず全然「政権交代」した感じがない。

政権交代したんだなあ、と感じたのは例の「事業仕分け」くらいだ。
これはたしかに、自民党政権時代が続く限りやらなかったんだろうなあ、と私も思った。

国会でのやり取りもかなり変わるのだろうと思った国民は多いのではないか。
自民党時代のように、大物議員のスキャンダルが発覚した際、
「それに関しましては捜査中ですので答弁は差し控えたい」
「判断はご本人がされると思う。私からあれこれ言うのは差し控えたい」
「参考人招致や資料提出に関して、国会でお決め下さればそれに従う(数はこっちが上だから通るわけない)。」
みたいな答弁を繰り返してのらりくらりと逃げ続ける様をテレビ中継で国民に見られれば、その場では逃げおおせても、どんどんマイナスイメージが広がって選挙では痛い目に遭うと民主党は自民党政権時代に学習したはず。
新政権では目の覚めるようなスッキリ答弁をしてくれるだろうと期待した国民は多いに違いない。

しかし、全くの期待外れ。
しかも自民党政権時代よりもひどい。
もう20年以上、国会中継ウオッチャーをやっている私だが、今日のは特にひどかった。

続きを読む "簗瀬参院予算委員長に失望した"

| | トラックバック (3)

アマゾンVS出版社 最後に笑うのはどっち?

キンドル「印税70%」の衝撃 不況の出版界には大脅威

だそうである。

キンドルというのは米アマゾンが開発し販売している電子ブックリーダーのことだ。

記事には、このキンドルによる電子書籍が普及することによって「著作者を囲い込んで紙の書籍を駆逐」するという見出しが躍っている。

なるほど、小説や専門書などの文章書き下ろしの書籍に関しては、著者が既存の出版社からではなく、アマゾンから直接出版というやり方に移ってしまいそうな気もする。

だが、マンガはどうだろう。

キンドル以外にも、アップルSONY等から新時代の電子ブックが発売されようとしているし、LGではこんな電子ペーパーも開発中だ。

キンドルがどうこうというより、メディアの主流がインターネットや携帯電話になった昨今、あと数年で出版は紙から電子ペーパー時代に移行するんだと思う。

そうなった場合のマンガ出版について予測してみる。

続きを読む "アマゾンVS出版社 最後に笑うのはどっち?"

| | トラックバック (0)

「ガキんちょ」ネタ投稿、今月の〆切り迫る!

本当にあった仰天スクープ まんがズキュン! 3月号『実在ガキんちょ日記』(仮題) のネタ投稿〆切りが迫っております。

今月の24日からネーム(下描きの前段階のセリフ入り絵コンテ。私の場合は文章で書くシナリオ)に取りかかりますので、まだ間に合います。

テーマは「ガキんちょ」です。
投稿に関する詳細はまんがズキュン!「ガキんちょ」投稿ネタ大募集!のエントリーでまとめておきましたのでご覧下さいませ。
サンプルマンガも載せています。

どしどしご応募下さい!

| | トラックバック (0)

『実在ニョーボよしえサン日記』4巻本日発売!

『よしえサン日記』4巻が今日、発売になった。
アマゾンを見に行ったところ、発売直後の瞬間風速だろうけど、マンガ部門の100位以内に入っていてちょっとうれしい。

瞬間風速は単行本にとってはけっこう大きなデータらしい。
発売後、最初の1週間とか1ヵ月の売れ方を見て重版するかどうかを決めるそうな。

私の本は長い時間をかけてじっくり売るタイプだと思うので、こういう基準は正直ちょっと困るのだが、近年はネット注文が楽だし、こうしてブログである程度の宣伝もできる。
これが重版につながるような風速につながってほしいものだ。

しかし、『うああ哲学事典』のように時間をかけてじっくり売るタイプの本も日の目を見るような別基準がほしいなとも思う。
『うああ哲学事典』はすでに絶版になってしまっており、アマゾンで見たら、ユーズド商品で1500円近いプレミア価格になっていた。
まだ買いたい人がいるのに本がないという証拠ではないだろうか。
普通に刊行し続けていたら、ゆっくりだけど売れ続けていたんじゃないか。

『うああ哲学事典』は出た当時、複数の雑誌の書評欄に採り上げられ、養老孟司さんの『養老先生と遊ぶ 新潮ムック』でも「唯脳論」をテーマにした私のマンガをそのまま載せてもらったりした。
文化庁のメディア芸術祭では審査委員会推薦作品に選んでいただいた。
一番最近では、教育学者の斉藤孝さんが朝日新聞のサイトの書評の中で触れて下さっている。

しかし、哲学というジャンルは瞬間風速が出ないのだ。
マンガの単行本は売れ行きが良くないと書店の棚に長く並べてもらえないので分が悪い。

どこか、『うああ哲学事典』を書籍コードで再刊して下さる出版社はありませんか。
初版の印税は5%でもいいです。

| | トラックバック (0)

紙の出版をぶち壊したい人達

ガジェット通信がまた煽り記事を書いている。
漫画家が出版社の瀕死状態を暴露「今年は100億以上の赤字を出す」

ここは前にも【スクープ】超大手出版社が経営危機で倒産へのカウントダウンかという記事も書いており、今回はその続きだ。

しかし、当該出版社が「倒産」することなどあり得るのだろうか。

私の記憶が確かならば、この出版社は無借金経営で非上場企業だ。
銀行に運転資金を借りながら営業しているわけではないので、不渡りが出ることはない。
株が上場されていないので日航みたいにいきなり株価7円のストップ安、なんてこともない。
自社ビルはキャッシュで建てたそうである。

だから、可能性として、その出版社の創業一族が未曾有の出版不況に嫌気が差して会社を別の出版社や資本家に売り渡して手を引く、とかなら可能性としてはゼロではないかもしれないが、「倒産」はあり得ないと思うのだが。

だいたい、赤字の件は、2008年度が76億円だったと出版社自身がとっくの昔に発表しているし、2009年度についてもそれを上回る見通しだと去年の秋に発表している。
「暴露」でも何でもない。

なんで今ごろ、わざわざ佐藤さんのブログや「インターネット(つまり2ちゃんねる)での声」をあざとく引用して煽るのか。

紙の出版を一日も早くぶち壊したくてしょうがないのだろうか。

| | トラックバック (0)

ズキュン!新連載「ガキんちょ」投稿ネタ募集中!

今月14日発売の本当にあった仰天スクープ まんがズキュン! 2月号では、読者投稿ネタではなく、本家の『実在ニョーボよしえサン日記』を描いております。
16日発売のコミックス『実在ニョーボよしえサン日記』4巻 と合わせてひとつどぞよろしく。

また、すでにお知らせしました通り、「まんがズキュン!」では3月号から「ガキんちょ」 をテーマにした新連載が始まります。

3月号は今月の27日を〆切りに「ガキんちょ」投稿ネタを現在、大募集中です。
投稿に関する詳細はまんがズキュン!「ガキんちょ」投稿ネタ大募集!のエントリーでまとめておきましたのでご覧下さいませ。

| | トラックバック (0)

大井川鐵道と奥大井とその奥の写真紹介

コミックス『鉄本ーテツモトー』(講談社)ですが、ひっそりと発売されたわりには、けっこうな売れ行きのようです。
作家陣が豪華だからでしょうね。
おかげで私にも「テツモト買いました」というメールがかなり来ています。
ここからモーニングでの仕事につながっていけばいいなと願ってます。

この取材旅行では500枚以上写真を撮りました。
マンガの背景に使うので必死でした。
撮り逃すともう簡単には来れないですからね。
(ちなみに、担当K氏は尾盛駅の写真が不足していたので、1ヵ月後にもう一度単独で撮りに行ったとか)

マンガではページ数の関係で、「これ面白いな」と思う部分をけっこう割愛せざるを得ませんでした。
もったいないので、少しですが、写真とともにブログでご紹介したいと思います。

Photo_6
Photo_7
井川線のミニ車両の中の「開放的な車両」です。
こんなに風通しがいいのに「禁煙車」なのは笑いました。
5月くらいだとトンネルの中はかなり寒いので、半袖だとゾクゾクきます。

Photo
これは接岨峡温泉駅に貼ってあった警告文。
これ、私達が最初に着いた時は貼ってなかったと思います。
私達が強引に下車したので貼ったのでしょう。
字に怒りが表れてますね(苦笑)。
本当にごめんなさい。>あの時の車掌さん、大井川鐵道さん

Photo_2
尾盛駅です。
下車しないとこの写真は撮れません。
周りは360度森林で、何度もうしろを振り向いて熊の恐怖に脅えながら撮りました。
この撮影位置は無防備ですからね。
小屋にくっついていれば、熊が出ても小屋の周りをぐるぐる回って逃げ続けることが可能ですが(いや、無理か)。
ちなみに現在は小屋の鍵が開けてあり、いざという時は中に逃げ込めるようです。

Photo_3
関の沢鉄橋が見えるシャッターポイント。
閑蔵駅から歩いて接岨峡温泉駅に戻る時に、またもや車掌さんの勧告を無視して通行止めの旧道を歩き、途中で観た絶景です。

Photo_4
旧井川線の鉄橋です。
現在の井川線に乗りながら撮っています。
たしか、奥大井湖上駅を出てすぐの大鉄橋から撮ったと思います。

Photo_5
終点井川駅のすぐ下にある売店。
ここはかなり気に入りました。
イノシシカレーを買ったのもここです。
ひなびた感じが何とも言えない魅力を放っていて、特に店主のおじさんが味わい深かったです。

Photo_8
奥大井湖上駅から接岨峡温泉の宿まで行く時に歩いた山沿いの遊歩道です。
写っているのは担当K氏。
とにかく体力があってどんどん進んでいくので、着いていくのが大変でした。
他のマンガ家さん達も彼に相当引きずり回されたようで(笑)。
今度、「K氏に引きずり回されたマンガ家被害者の会」を作ってK氏をサカナに酒を飲みたいです。

Photo_10
途中で寄った椹島(さわらじま)ロッジの中に残る古い簡易宿舎。
一人一畳ですか。
混んでるとさらに詰めるんでしょうね。
まさにオイルサーディンの中の鰯ですね。
でも、一度はここに泊まってみたいという願望もあります。

Photo_11
畑薙大吊り橋の上で撮った足下の写真。
これはかなりビビります。

Photo_12
奥大井のずーーっと奥にある二軒小屋の外観。
空気が澄んでて別世界という感じでした。
ここへは東海フォレストのバスを予約するか、自分で歩くかしないと行けません。
泊まれるのは東海フォレストで予約した人だけです。
ここを起点にして千枚岳とかもっと高いところに登山するようです。
私はここから600m登った転付峠が精一杯でしたが。

Photo_13
二軒小屋で私が使った寝床です。
皇太子が泊まった部屋と同じです。
5月だというのに夜は気温が4℃まで下がって、かなり寒かったです。
K氏は外のベランダで酒飲んでましたが。

Photo_14
マンガの中でも紹介した「オットマン付き椅子岩」(私が勝手に名付けた)。
二軒小屋から転付峠に登る途中にあって、道には平面がずっとないので、ただ立ち止まってもあんまり休めず、こういうのを見ると思わず座ってしまいます。

2
転付峠の絶景ポイントです。
写真でも絵でも、この絶景は伝わりません。
実際に自分で登って自分の目で観ないとわからない感覚を味わいました。
柵も何もないので、すぐ前は300mはあると思われる断崖絶壁です。
左下の青い三日月湖のあたりに二軒小屋があります。

体力をつけて、またもう一度二軒小屋に泊まりにいきたいと思っています。
可能なら、転付峠から観た山のどれかに登ってみようと思います。

| | トラックバック (0)

一白水成 純米吟醸袋吊り生酒

Photo

収入減で地酒を買うのを自粛していたが、正月用に1本買った。
1本だけなので、何を買うか迷ったけど、前から興味のあった「一白水成(いっぱくすいせい)」純米吟醸 袋吊り生酒1800ml 2.940円に決定。

うまい!これはかなりの酒だ。
口に含んだ感じは、以前このブログでも紹介した「鳳凰美田(ほうおうびでん)純米吟醸しずく絞り斗瓶取り生(亀の尾)によく似ている。
吟醸香が豊富で、旨みもキレも最高レベル。
おそらく多くの地酒好きがベスト10に入れるのではないか。

ただ、私個人の好みから言うと、ちょっと甘みが足りないか。
おそらく私の好みが偏っているのだと思う。
私の場合、吟醸香を犠牲にしてでも、多少雑味が入ってしまっても、米の甘みがたっぷり出ているのが好みだ。

だから、オリがたっぷり入っているとうれしい。
と言っても、下に5センチ以上オリがたまってて安易に開けると爆発するようなすごいにごりはちょっと苦手なのだが、造りの良い純米にほどよくオリを絡めてあるような酒は、あたかも蔵を訪問してそこで搾りたてを飲ませてもらう時のような味わいがある。

今月16日発売の『よしえサン日記』4巻にはマンガ家Sの地酒好きぶりを紹介した回がいくつか収録されている。
『よしえサン』の頃に描いていた全国地酒コレクション時代を第1期とすれば、今度の『よしえサン日記』4巻では、地酒バカがようやく落ち着いてきて第2期を迎えたという感じか。
ツマミを作る腕もちょっと上がってきて、レシピもいくつかマンガで紹介したので読んで下さい。

しかし、どこかで週刊連載を取らないことには、今年も当分地酒が買えないな……_| ̄|○

今、モーニングに持ち込む新作ネームの仕上げにかかっているところ。
年末から猛烈な勢いで描いていた。

今年の目標はモーニングで復活連載!
今の私には大それた夢なのかもしれないが、石にかじりついても実現したい。
4

| | トラックバック (0)

謹賀新年!

2010

いつも「マンガ家Sのブログ」を読んで下さっている皆様、
あけましておめでとうございます!

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

元旦は年賀状のイラストを描いて印刷作業をしておりました。
今日出します(笑)。

先に、ブログ来訪者の皆様に向けて年賀状をアップいたします。
(下の部分は紙の年賀状では住所が入ってます。)

今年も皆さんにとって良い年になりますように。
私もがんばって連載を3本くらい獲得します!

| | トラックバック (0)

« 2009年12月 | トップページ | 2010年2月 »